What Do We Pay for Civilized Society?

税法を勉強している藤間大順のBlogです。業績として発表したものについて書いたり,気になったニュースについて書いたり。

関西租税法若手研究会

今週日曜日(1/21),関西租税法若手研究会に参加して参りました。
主催の小塚先生,お加減が宜しくない中企画してくださり,誠にありがとうございました。

今回の研究会では,3人の研究会メンバーが報告しました。
まず,私が,第13回「税に関する論文」を受賞した論稿(「債務免除益の年度帰属」)について報告いたしました。当該論稿では,所得の年度帰属一般について西南学院大学倉見先生の議論に依拠した部分が大きかったのですが,(在学研究中をされていて不参加にも関わらず)倉見先生からコメントをいただき,非常に有益なご示唆をいただきました。倉見先生,本当にありがとうございました。また,参加されている先生方からもご質問をいただき,議論が深まりました。参加されていた先生方,ありがとうございました。今後とも継続して研究して参りたいと思います。
次に,大阪経済大の漆先生が,今後発表予定の判例評釈について報告してくださいました。今後発表されるとのことですので詳細は控えますが,これまで裁判例が積み重なってきた分野について新たな要素を付け加えた裁判例で,非常に興味深く拝聴いたしました。
最後に,京都大学法学研究科博士後期課程の住永さんが,税法学574号に掲載された論稿(「株式〈貸借〉と譲渡についての一考察」)および第40回「日税研究賞」を受賞された論稿(「内国歳入法典1259条と課税における譲渡についての一考察」)について報告されました。住永さんは,所得の「実現」という概念について,金融取引を主たる場面として研究されています。複雑な金融取引について正確に腑分けされ,「実現」という観点から課税関係を論じられていて,非常に勉強になりました。

今回の研究会は,実現主義という考え方について一貫して議論された研究会でした。実現主義は,基本的な考え方にも関わらず,なかなか整理が難しいものです。おそらく,具体的な場面を想定して何が「実現」と呼びうるのか,議論を積み重ねていくしかないのだろうな,と思いました。また,その考え方が通じる場面についても整理が必要なのだと考えます。
今回の研究でいただいたご示唆を活かして,今後とも研鑽を積んで参りたいと思います。