What Do We Pay for Civilized Society?

税法を勉強している藤間大順のBlogです。業績として発表したものについて書いたり,気になったニュースについて書いたり。概ね1回/月の更新を目標としています。

第9回若手法学研究者フォーラムの集い

 一昨日(7/10),第9回若手法学研究者フォーラムの集いが行われました。
 昨年の第8回については,下記の記事を参照。昨年に引続き,今回もオンライン(Zoomミーティング)にて行われました。オンラインということもあり,今回も主催の横田明美先生がドイツから参加してくださいました。後述するようにドイツからもう一方(諏佐さん)と,あとはおそらく日本の色々なところから参加してくださっていたかと思います。

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 今回の集いでは,1人が5分間のLightning Talk(LT)と,3人が15分間の研究報告をしてくださいました。いずれも内容は未公表のものですので,詳細は避けます。
 まずはじめに,マインツ大学博士課程の諏佐ランカさんが,育休と児童手当について,日独の比較法的な検討を行うLTをされました。諏佐さんは,現在ドイツで博士課程に通われている方です。比較法的な検討ということで内容は盛りだくさんになりうるものでしたが,要点を非常に端的にまとめてくださっていて,日本法の状況もドイツ法の状況も非常によく理解できるご報告でした。
 次に,一橋大学博士後期課程の森勇斗さんが,古代ギリシア文学と民法について関連させながら議論する研究報告をされました。森さんらしい含蓄に富んだご報告でしたが,随所に楽しむところを織り交ぜていたり,あとは問題関心は非常に明確で,とても勉強になる報告でした。森さんは(先輩面するのが申し訳ないほど優秀な方なのですが)青学法学部の学部生の頃から知っている方なので,ご活躍を拝見できて,そこもとても楽しかったです。
 研究報告の2番目では,弁護士で東京大学博士後期課程の粟谷しのぶ先生が,博士論文の展望について報告をされました。食品関連の法制度に関するご報告で,私はあまり詳しくない分野なのですが,問題の背景から具体的な法律の問題まで丁寧に整理をしてくださっていて,とても勉強になりました。
 研究報告の最後に,弁護士の吉峯耕平先生が,検疫に関するご報告をされました。近時の新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の拡大に伴いまさに問題になっているところで,とても勉強になりました。緊急事態だ,で色々な問題が動いてしまっているところですが,細かく法的に吟味する視点を忘れてはならないな,と思いました。

 今回の集いでは,私は事前準備などの裏方を担当し,当日の司会を(私と同じくフォーラムの運営を補助している)早稲田の吉田朗さんにお願いしました。
 主催の横田先生がしっかりと手綱を握っていてくださっていたことにくわえ,オンラインでの集いも2年目でそれなりに流れはわかっていたので,吉田さんの手慣れたMC?司会?進行もあり,(時間は多少押したものの)スムーズに運営はできたかと思います。ただ,色々と改善すべき点も見つかったので,次回以降のオンラインでの研究会に活かしていきたいです。LTや報告を担当してくださった皆さまにくわえ,参加してくださった皆さま,誠にありがとうございました。個人的にお話ししてみたかった方とチャットでやり取りもできて,とても貴重な機会でした。
 若手法学研究者フォーラムですが,要件に合致する方は,参加を大歓迎しております。下記の横田先生のブログ記事を読んだうえで興味を持たれた方は,(facebookアカウントは必要にはなるのですが)ぜひ参加をご検討いただけますと幸いです!

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