先ほど，立正大学の長島弘先生のゼミと東洋大学の金子友裕先生のゼミのディベート大会の審査員を担当しました。
昨年の夏に担当した際の記事として，下記参照。
今回のディベートは，オンラインで行われました。素材は，いわゆるSVC事件でした*1。
SVC事件は，法人税の逋脱罪に関する訴訟において，脱税のために協力者に支払った手数料（いわゆる脱税工作金）が法人税法上の損金に算入できるか否かという点が争われた事案です。どの審級でも損金算入は否定されているのですが，論拠が少しずつ異なっており，そこの点が興味深い事案になります。特殊な事案ではありますが，法人税法上の所得計算の本質にも関わる，興味深い事案です。
今回のディベートでは，いずれのゼミも，訴訟の主張に即しつつ独自の主張も組み込んだ面白い主張を展開していました。また，オンラインでありながらしっかりとディベートが成立していて（おそらくどちらのゼミもオンラインでのディベートは初めてだっただろうと思います），気持ちよく審査ができました。この点，長島先生および金子先生が運営にご尽力くださっていたことも影響しているだろうと思います。ありがとうございました。
いずれ，自分のゼミでもディベートができたらいいな，と思ったりもしています。簡単ですがこんなことろで。
