東洋大学の金子友裕先生および青山学院大学の道下知子先生より，金子先生が編著者，道下先生が著者をつとめた『インセンティブ報酬の会計と税法』をご恵贈いただきました。
この書籍は，税務会計研究学会の特別委員会における研究の成果をまとめたものです。インセンティブ報酬の取扱いについて概要を整理したうえで（第Ⅰ部），会計および税法の観点から議論し（第Ⅱ部および第Ⅲ部），最後に提言を行っています（第Ⅳ部）。
インセンティブ報酬そのものの問題とは論じがたいと思いますが，労務の対価該当性が問題になるという意味では，債務免除益の給与所得該当性が問題となったいわゆる倉敷青果荷受組合事件も*1，この書籍の関心と一定程度共通する問題と捉えうるであろうと思います。実際，この本でも，第8章（宮崎裕士先生の執筆部分）で同事件が取り上げられています。そういった意味で，もちろん明るい分野ではないのですが，個人的な関心との関連という意味でも興味深い書籍であるように思いました。
今後書籍を拝読して勉強を進めたいと思います。ありがとうございました。
