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税法を勉強している藤間大順のBlogです。業績として発表したものについて書いたり,気になったニュースについて書いたり。概ね1回/月の更新を目標としています。

『固定資産税評価精義』をご恵贈いただきました。

 東京大学名誉教授・東亜大学大学院教授の碓井光明先生より,近時公刊された『固定資産税評価精義』をご恵贈いただきました。

www.shinzansha.co.jp

 この書籍は,市町村税のうち主要なものの1つである固定資産税制度における財産の評価について論じたものです。固定資産税における財産評価は,最高裁判決が複数出されるほか*1,報道も数多くされており*2,注目を集めているテーマです。この書籍は,そういった近時まさに問題となっているテーマに特化して書かれています。
 著者である碓井先生は,言わずと知れた租税法・財政法・行政法の泰斗です。特に,地方税法については,『要説 地方税のしくみと法』(学陽書房,2001年)という不朽の名著を書かれており,地方税について講義などで扱う際にはいつも碓井先生の教科書で勉強しています。そんな方から書籍をお贈りいただき,大変に光栄でした。地方税について,恥ずかしながら研究はあまりできていないのですが,この本で勉強して,今後は研究を進めていきたいと思います。重ね重ね,ご恵贈賜り,ありがとうございました。

*1:判例の動向については,本書の主要参考文献にも挙げられている田中晶国「固定資産税分野の最高裁判例の検討」税法学585号(2021年)151頁に詳しいです。

*2:たとえば,2021年8月18日付朝日新聞朝刊「固定資産税,高すぎる? 評価額,実勢価格と大きく乖離する例も 近隣事例見つけ、審査訴え」参照。